冷房の容赦

9時に起床。下北沢へ出掛けると思い込んで化粧をしてみようと思い立ち、しかし特別な工程はなく、いつも通りの顔に仕上がる。

思い込みの気分のまま散歩へ出掛けることにして、気分を気分のままにしておけなくなり、駅を目指し、上りの電車へ乗り込む。数駅で下北沢へ着き、まず喫煙所を探す。

Googleマップに案内されるまま小道を進み、行こう行こうと思っていた月日さんへたどり着く。日差しが強くて汗をかき、お店に入ってしばらくは、エアコンの風が当たる場所に立って本棚を眺めた。

日記の本を2冊購入し、今度は坂を上り、踏切を渡ってお香屋さんへ向かう。

長屋のようにいくつもの店舗が寄り合う一角に目当てのお店はあり、はじめて来ましたと告げると、小さな香木に被さるベル型のガラスの内側を嗅いで匂いを試してみてくださいと案内され、ガラスの容器を持ち上げて鼻を近づける動作を20種類分ほど繰り返した。

店内を一周すると、実際に焚いて香りを確かめることも出来ますと声をかけてもらい、気になったいくつかのお香を伝えるとさっそく火をつけてくれた。もくもくと立ちのぼる煙を、手であおぎながら、ほとんど頭を突っ込むような体勢で嗅ぐ。焚いてもらった4つの中から気に入った2種類(柑橘とアンバー、シクラメン)を購入した。

相変わらず晴れ渡っていて、日陰を選んで歩く。もう一度駅前の喫煙所に寄ってからちょうど来た電車に乗ると、今度は冷房の容赦がない。

スーパーで夕飯の食料品を買って帰宅。

夕方になり米びつを覗くと、およそ半合しか米がない。昨日米を炊くときに新しい米を注文しなくてはと思ったことをすっかり忘れていた。

夫(仮)が松屋のプーパッポンカレーが食べたいと言うので、インターネットで注文してから店舗へ受け取りに向かった。夜は涼しく、玄関を出ると細い月が出ていた。雨雲はなさそう。