同姓同名

目覚ましにて7時に起床し、身支度を済ます。

11時15分に予約してある病院へ行くため新宿を目指す。雨が降っていて涼しい風が吹いているにも関わらず、湿度が高いために頭皮、額、首、背中を汗が流れる。すれ違う人たちは涼しそうな顔をして歩いていて、たまにハンカチで額を拭う男性などを見かけると安心した。

早めに病院に着き、そのまま早めに名前を呼ばれ、予約した時間に会計を済ませた。月に一度通う心療内科には、私の勤め先の部長と同じ名前の患者が通っている。診察室や会計の窓口に、部長と同じ名前の患者が呼ばれるのを先月も聞いた。そのことを部長本人に話し、反応に困らせたことがある。たしかに、「病院にあなたと同じ名前の人がいました」と言われたところで、「へえ、そうなんだ」としか言いようがない。

久々に新宿まで出てきたのでukaの新しいマニキュアを買いにNEWoManへ寄りたい気持ちがあったのだけれど、早く帰りたい気持ちが勝りまっすぐ改札へ向かった。

処方箋を出し薬を受け取り、図書館へ向かうと、書架整理のため休館する旨の案内が貼り出されていた。借りていた本を外の返却ボックスへ入れ、今夜読む本がないなと思う。ここから本屋へ戻る気にはなれず、帰宅して力尽きる。

夕飯の買い出しに改めて家を出る。雨が本降りになっていて、気持ちに勢いが必要だった。傘が重たくなるほどざっと降られるとだんだん気分がよくなってきて、私の心って何なんだと思う。スーパーの入り口は1階と2階にそれぞれあって、1階から店に入ってくる人たちはみんな揃って肩がびたびたに濡れていた。傘をたたむタイミングに無防備になるらしい。

ごみ袋を買い忘れる。

お風呂から上がった夫が「いちニョッキ!」と両腕を天井に突き上げる。家には夫と私しかいないので、夫がいちニョッキと声高らかに宣言?した瞬間に私の敗北が確定する。しみじみと馬鹿らしく、ゲラゲラと笑った。